根管治療のQ&A

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根管治療の基礎知識

根管治療は何をする治療ですか?

歯髄(歯の神経)を取り去る「抜髄」、細菌感染した根管内をきれいにする「感染根管治療」がありますが、内容はほとんど同じです。
具体的に説明すると、壊死したり、細菌に冒されている歯髄や汚染された象牙質を取り除き、根管内を徹底的に清掃・消毒して、再感染を防ぐため根管内を密封するという治療です。

歯の神経を取るのはなぜですか?

虫歯が進行すると神経にも虫歯菌が感染します。これによって炎症が起こり、噛んだ時に痛みを感じたり、なにもしなくても非常に激しい痛みに襲われることがあります。この痛みは神経を除去しない限り治まりません。

根管治療した歯は長期間使えますか?

根管治療は、進行した虫歯であっても抜歯せず、歯をできるだけ残すために行う治療です。ただし、根管治療をした歯は以前に比べ、少し弱くなっており、破折のリスクがあります。硬すぎないグラスファイバーの土台を使うことで、破折のリスクは軽減できます。
また、長期的に使うために、治療では劣化することのない歯科用素材を使いますが、咬み合わせの変化や、治療後の被せ物が古くなって再治療が必要になるケースもあります。そのため、被せ物は劣化せず、精密に合わせることが可能なセラミックがお勧めできます。
そして、ブラッシングなどの日頃のケアを正しく行い、定期検診を受けることも重要です。口内の健康を維持し、咬み合わせのバランスを保って、根管治療した歯を長く保ちましょう。

治療回数について

根管治療にはどのくらいの時間がかかり、通院回数はどのくらいですか?

症状によって異なりますが、根管治療は通常30分が目安であり、通院回数は平均して2~4回となっています。当院では、1回の治療時間を最大90分までとって、じっくり治療を行うことで通院回数を減らすことも可能です。

なぜ何度も通院する必要があるのですか? そしてもし治らなかったらと思うと不安です。

歯の根は1本の歯に複数あることがほとんどで、しかもそれぞれがとても複雑な形状をしています。根管治療では、こうした根の中を徹底的に洗浄、殺菌、消毒します。細菌や汚染物質が残らないように治療するために、何度か通院いただく必要があるのです。
根管治療を受けても、痛みが消えないことは確かにあります。その場合、歯科用CTやマイクロスコープを使って診断を行い、原因に合わせて歯根端切除術やレーザー治療で治していきます。原因によっては治療不可能な場合もあり、そうした際には抜歯することが必要になります。

治療のための治療時間・通院回数を詳しく教えてください。

症状や状態によって変わってくるためあくまでも目安ですが、抜髄の場合は1回30分の治療で通院回数は2回、感染根管の場合は1回30分の治療で通院回数は2~4回以上かかる場合もあります。他院で行った治療の再治療では、特に通院回数が増えるケースが多くなっています。根の病巣がかなり大きい場合には、一度治療を終えてから経過観察を行い、病巣が治って落ち着いてから再度治療することもあります。目安の時間や回数は、遅刻やキャンセルをした場合変わってきますのでご注意ください。

米国式根管治療でも、何度も通院しないといけませんか?

根管治療は再発の可能性をできるだけなくすことが重要ですので、米国式根管治療でも何度か通院していただいています。時間をしっかり取って精密な治療を行うことが可能なので、通常の一般歯科による根管治療に比べ、通院回数は少なくなっています。

歯根の治療に何度も通院しなければいけなくなるのはなぜですか?

歯根の治療に時間がかかる代表的なケースについて説明します。

1炎症を起こしている歯髄(歯の神経)を取り除くため
歯は2cm前後の大きさですが、歯髄には何千本もの神経や血管が複雑に張り巡らされているため、それを丁寧に取り除く時間が必要になります。また、麻酔下で感染に配慮しながら行うため、慎重に行わなければならないことも時間がかかる理由のひとつです。
歯髄をきれいに取り除いて、菌に汚染された部分を除去し、洗浄、消毒、殺菌をして密閉することで、再び細菌感染を起こす可能性を最小限にとどめます。
2以前に歯髄を取る治療を受けたにも関わらず、再治療が必要なとき
歯髄のあった根管に繁殖している細菌と感染歯質を取り除きますが、再治療ではたいていの場合、被せ物を取り除き、入っている土台を外してからの治療になるため、時間がかかります。
そして、再感染の場合、細菌がしぶとく、殺菌する薬を何度か交換しながらしっかり殺菌する必要がある場合が多いのです。
さらに、再治療では器具が根管の先端までなかなか到達しない場合があり、根の先が細菌感染を起こして膿が溜まっていることも多く、そうした際には何度かに分けて先端まで器具を到達させる必要があります。こうした理由から再治療は、その分も回数が増える傾向にあります。

気になる痛みや薬剤について

根管治療に痛みはともないますか?

抜髄治療の場合は一般的に麻酔をかけますので、治療中の痛みはほとんどありません。
ただし、患者様の体質や症状によって、麻酔が効きにくかったり、麻酔ができない場合があります。その際には、しっかり説明を行い、適切な対策を行います。

感染根管治療の場合は、歯の神経は死んでいるため麻酔をせずに治療します。麻酔を行わないことで原因がより分かりやすくなります。ただし、治療中に痛みが出た場合にはご相談の上、麻酔を行って痛みなく治療することも可能です。痛みに不安のある方は、遠慮なくご相談ください。

また、根管治療後の痛みに関しては、くわしくご説明し、薬を処方するなど、できる限りの対策を行います。ただし、痛みや腫れが全く出ないようにすることはできません。特に、根の病巣が骨にある場合、治療後に痛みや歯肉の腫れが現れる場合があります。痛みがひどい場合や発熱などがあったら、原因となっている膿を出すなどの処置を行います。

根管治療には針のような器具を使うと聞き、痛くないのか心配です。

必要に応じて麻酔を行いますので、治療中の痛みはほとんどありません。

根管治療に使う器具はどんなものですか?

歯の根を掃除するために、針のように細いリーマー、ファイルなどの特殊な歯科用器具を使います。日本で入手可能な根管治療器具をほとんど全て揃え、複雑な形状の根にはよくしなって硬いチタン製のファイルを使用するなど、状態にきめ細かく合わせて使い分けています。

根管治療に使う薬剤には、周囲の組織に悪影響を与えるなどの副作用がありますか? 

薬剤が目的の場所以外に付着することを防ぐラバーダムを使い、通院間隔をきちんと守っていただくことで悪影響を防ぎます。そのため、歯科医師が指示する通院間隔を必ず守ってください。

米国式根管治療で使用する機器について

マイクロスコープ(顕微鏡)は使用しますか?

複雑で肉眼では見えない部分が多い根管治療の成功率を上げる米国式根管治療では、マイクロスコープの使用が不可欠です。マイクロスコープは使いこなすことで初めて、症状の正しい診断や、精密な治療を可能にします。当院では、マイクロスコープを使用した治療経験が豊富な根管治療専門医師が治療を行っており、保険診療の場合でも必要な際にはマイクロスコープを使用しています。

他院での治療ではラバーダムを使ったことがないのですが、なぜ他院ではラバーダムを使わないのですか?

ラバーダムを使う歯科医院も増えてきてはいるのですが、使わない歯科医院の方がまだ圧倒的に多いのが現状です。
ラバーダムは再感染を防ぐために、様々な歯科治療で活用できる優秀な治療器具であり、先進国では当たり前のように使われていますが、以下の理由により日本では普及が遅れています。

1保険点数で評価されず、診療報酬が低いため、ラバーダムを使うと赤字になってしまう。

2ラバーダムの装着や洗浄と消毒のための時間と手間が余計にかかる。

3口で息がしにくくなるため、患者様からクレームをいただくことがある。

ラバーダムは根管治療の際の再感染防止に不可欠であると当院では考えています。ただし、ラテックスアレルギーのある方には向きませんので、他の方法を使って対処しています。

治療後の不安

根管治療が終わったのに、噛むと痛みがあります。治療が失敗したのでしょうか?

根管治療後、一時的に痛むことはよくあります。痛みが長期間に渡って続く場合は、ご相談ください。また、我慢できない痛みがある場合には、すぐにご連絡ください。

神経を取るために削った歯の穴が大き過ぎる気がします。ここまで削らないとだめですか?

虫歯は、菌に冒された部分を完全に除去する必要があるため、歯をかなり大きく削らなければならない場合があります。
見た目は健康に見える場合でも、内部が広範囲に虫歯菌に冒されていることもあります。
根管治療では、確実な処置を行うために穴をある程度大きくしますが、必要以上に歯を削ることはありません。また、当院ではマイクロスコープの使用により、肉眼では見えない部分もしっかり確認できますので、歯を削る範囲も抑えることができます。

再根管治療に関するお悩み

再治療ではどんなことをしますか?

マイクロスコープや歯科用CTを使用し、精密な診断を行なった上で、再根管治療を行います。こうした診断により、再度の根管治療が不可能で、抜歯しなければ治療できない原因が見つかることもあります。その場合も、しっかり説明を行って、ご理解いただいた上で治療を行います。

何年も前に治療した歯の内部に芯が入っていて根管治療ができず、切開を勧められ、とても不安です。

歯の内部に芯が入っている場合でも、当院では超音波で接着材を破壊して除去し、通常の根管治療を行うことが可能です。一度、ご相談ください。

他院で被せ物に穴を開けて再根管治療を受け、その後穴を被せた形跡がなく不安です。

精密に合わせた被せ物は、根管治療で神経や血管を除去され、以前より弱くなった歯を長期的に守るためにとても重要です。当院では、根管治療後に必ず新しい被せ物を装着していますので、ご安心ください。

以前、他院で根管治療をした歯に痛みがあります。再治療しないとだめでしょうか?

根管治療の失敗により再感染して痛みが出てくる場合がないとは言えません。ただし、歯の痛みには様々な原因があり、また正確にどの歯に痛みがあるのかは診断するまでわからないケースも多いのです。そのため、痛みが根管治療をした歯によるものではないことも考えられます。口内の健康を長く保つためには、トラブルの早期発見と早期治療が大切です。痛みの原因がどこにあるにしても、早めに受診しましょう。

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